【夏ヶ瀬 - 文集】

- 文学へ片想いしている -

2020-12-31から1日間の記事一覧

解のない海

私的な好意を舳先に結び、水底の月へ向け、釣り糸を垂れている。 寄る辺ない笹の舟。解のない海に浮く。 夜の、角度の浅いところでは、おとついの天気ガイド放送が、日付変更線を跨がずに、増幅や減衰をくり返し、いつまでも、いつまでもと、夜空に残ってい…